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PAACニュース200号:側頭下顎関節障害患者について、写真測量による下顎運動評価の信頼性

2023/08/16

要約
目的:今回の研究の目的は、筋原性の側頭下顎関節障害の有無に関わらず、写真測量を行って、下顎の開口-閉口運動の非対称性の定量的評価を提案し、評価者内と評価者間の信頼性を検証するというものである。
方法:今回の研究では、18歳から40歳の49人の女性被験者を登録した。彼らは2つの異なるグループに割り当てられた。側頭下顎関節障害グループ(25人、28.1±3.6歳)と無症状グループ(24人、25.6±5.1歳)角度測定のために、Corel Draw X3ソフトウェア(カナダのオンタリオ州オタワのCorel社製)を使用した写真測量によって、データを収集した。全ての標本に関して信頼性分析を行った。1ヶ月間隔の2つの時点で単独の評価者が写真を入手し(評価者内)、別の日に他の評価者が測定値を得た(評価者間)k、有意水準5%で、級内相関係数(ICC)を適用した。
結果:下顎の開口、閉口運動の評価については、写真測量には評価者内と評価者間での高い信頼性があった(評価者内:開口ICC=0.99;閉口ICC=0.98;評価者間:開口ICC=0.89と閉口ICC=0.82)。また写真測量では、頭部姿勢の評価についてんも評価者内と評価者間での高い信頼性が実証された(評価者内:頭部偏位[head deviation ICC=0.96;頭部位置[head position ICC=0.75;評価者間:頭部偏位ICC=0.98;頭部位置ICC=0.98)。
結論:これらの実験条件のもと、殆どの角度値に、評価者内と評価者間での高い信頼性が見られた。(J Manipulative Physiol Ther;42:267-275)
検索キーワード:側頭下顎関節障害;姿勢;写真測量;慢性痛;結果の再現性
 

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