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PAACニュース197号:むずむず脚症候群(restless legs syndrome:RLS)の管理の際の診断基準、関連する結果判定法、非薬理学的療法の有効性に関する最新証拠(エビデンス):スコーピング・レビュー(scoping review)

2021/08/11

要約
目的:今回のスコーピング・レビューの目的は、非薬理学的療法によるむずむず脚症候群(restless legs syndrome:RLS)の管理に関する最新証拠の要点を述べるというものである。RLSの症状軽減についての伝統的な取り組みの効果を分類するために、我々は、診断基準とそれと関連する結果判定法についての最新のデータを識別し、要約して、将来の研究の情報を提供し、臨床業務を導いた。
方法:生命工学情報センター(National Center for Biotechnology Information):EBSCO(データベースの一種);手技療法、代替療法、自然療法の索引システム;看護と関連健康文献の累計指数;Scopus(データベースの一種)を使用して、スコーピング・レビューを実行した。表題と要約された内容に基づいて、RLSに関連した全ての文献を抽出し、篩い分けし、見直した。殆どの研究は、国際むずむず脚症候群研究班(Internatioal Restless Legs Syndrome Study Group)の診断基準での診断に基づいたものだった;国際むずむず脚症候群研究班の評定尺度は、最も使用されている結果判定法だった。エクササイズ、ヨーガ、マッサージ、鍼治療、牽引下の下肢伸展挙上(traction straight leg raise)、寒冷療法、空気圧迫装置(pneumatic compression device)、全身振動(whole body vibration)、経頭蓋刺激と経皮刺激(transcranial and transcutaneous stimulation)、近赤外線ライトの有効性では、RLS症状の重症度について様々な効果が示された、そして証拠のレベルを評価した。
結論:我々の結果から、エクササイズ、鍼治療、空気圧迫装置、近赤外線ライトについて臨床的に有効な効果が示された。全身寒冷療法、反復性の経頭蓋刺激、経皮刺激では、短期効果が確認された。ヨーガ、マッサージ、全身振動の有効性を調査するには、より多くの研究が必要である。中程度から強力なエクササイズ、ヨーガ、マッサージ、空気圧迫装置では、副作用は確認されなかった。(J Manipulative Physiol Ther 2020;43:930-941)
検索キーワード:むずむず脚症候群;治療効果;保存療法;妊娠

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