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PAACニュース195号;ポーランドとノルウェーの女性の妊娠関連の骨盤帯痛

2021/01/14

要約
;的:今回の研究の目的は、ポーランドとノルウェーの妊婦の骨盤帯痛(pelvic girdle pain:PGP)の有病率を制定するというものである。
方法:我々は、189人のポーランド人妊婦と75人のノルウェー人妊婦を無作為に選出して、登録した。彼女たちは、自分達の人口統計データ、妊娠パラメーター、疼痛の特徴と位置に関する自己報告式の質問表に記入した。様々な種類の疼痛を識別するために、痛みマップ(pain map)を利用した。被験者は、腰痛、骨盤帯痛(PGP)、複合的疼痛(PGP+腰痛)の印を付ける事ができた。骨盤帯痛に関連した疼痛強度と機能的制約を判定するために、疼痛尺度と骨盤帯質問表(Pelvic Girdle Questionaire)を利用した。
結果:ポーランドとノルウェーの妊婦の骨盤帯痛単独の有病率は17%だと公表されていて、統計的にグループ間での違いは見られなかった(P=.074)。(複合的疼痛と合わせた)骨盤帯痛の全体の有病率は、ポーランド女性(42%)よりもノルウェー女性(56%)で報告される方が多かった(P=.043)。同様に、骨盤の3つ全部の関節の疼痛は統計学的により一般的だった(P=.037)。被験者間の骨盤帯痛サブグループでは、他の統計学的違いは見られなかった。数値式疼痛尺度での平均値は、ポーランドでは4.87、ノルウェーでは4.88で、骨盤帯の質問表については、それぞれポーランドで32.6%、ノルウェーでは41.7%だった。これらの違いは、統計学的に有意ではなかった。
結論:ポーランドとノルウェーの女性の単独の骨盤帯痛は、同様の割合だったと報告された事がある。骨盤帯痛の重症度と徴候は、両方の研究グループで同様だった(J Manipulative Physiol Ther 2019;42:117-124)
検索キーワード:骨盤帯痛;妊娠;有病率

             

           図1.使用した身体図表。骨盤帯痛の疼痛部位が示されている。

             

                 図2.使用した身体図:痛みマップ
 

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