小児のカイロプラクティックより(臨床神経学:脊柱の神経分布)

2019/10/18

脊柱の神経分布
 椎間板への神経供給は、激しい論争の的である。対照的に、脊柱の他の部位、例えば椎間関節、靭帯、筋への神経分布は、かなりしっかりと規定されている。Junkinsは、Mendel達やBogduc達と同じく、椎間板への神経分布に関して幾つかの調査を行った。その研究によって、線維輪(特に椎間板の中央1/3)にある神経線維が判った。Mendel達は、上部1/3の頸椎椎間板において、受容器と思われる小さなパキオニ小体、これも受容器と思われるゴルジ腱器官を発見した。Bogduc達は、椎間板に分布している椎骨静脈洞神経、脊髄神経の硬膜枝(sinuvertebral nerve)、椎骨動脈神経、頸椎の腹側枝を発見した。後者は、椎間板の前外方部にある神経線維と神経終末を発見した。椎間板への神経供給の大部分は、自律神経に由来するように思われるが、体性の神経分布の中には疑わしいものがある。侵害的な情報が、これらの神経から伝えられるか、否かは確認されてはいない。
 反回髄膜神経、あるいは脊髄神経の腹側枝は、椎体後部の領域の構造に分布している。これは、前根と槐伯交通枝から起こり、椎間孔を通って脊柱管へと戻ってくる。この枝は、1つないしは2つのレベルを上行、あるいは下行する。

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