小児のカイロプラクティックより(整形外科検査:股関節)

2019/04/25

股関節の検査
 この検査は、分娩室や新生児室で慣習的に行われているが、総合的な検査は、カイロプラクターが請け負う。しばしば最初の粗雑な検査では、先天的な、あるいは生体力学的な性質の問題の可能性が明らかにならないかもしれない。出生時に正常な股関節の状態を示していた新生児が、その後には脱臼をしているかもしれないという事が判るので、生後6か月での詳細な股関節の検査が推奨されている。股関節の評価の際には、主だった整形外科検査の他に、当該領域の観察と触診とともに、回旋運動の最大可動域を試みなければならない。股関節の評価の際には、主だった整形外科検査の他に、当該領域の観察と触診とともに、回旋運動の最大可動域を試みなければならない。
 先天性股関節脱臼は、出生 1000 例中に1~19 例発生する事がある。左股関節は、右の4倍で脱臼がみられる。普通、この病因は子宮内強制で、子宮内では左股関節は右よりも内転させられる事が多い。遺伝的な要因については、30例中に約1例の家族的な再発とされている。発露の影響を受ける骨盤位:頭位の割合は10:1である。女性:男性の割合は、6:1であると分析されている、そして複合的な先天的異常によって発生率が上昇するという幾つかの証拠がある。股関節での筋の機能異常を急増させるかもしれない関連性の異常は、先天的な緊張減退、脊椎披裂、先天性多発性関節拘縮症である。
 適切な股関節検査を行うために、新生児のオムツを外して完全に裸にする。目に付く全ての異常を観察、触診する、半側委縮症、麻痺、浮腫、左右非対称、冷感を必ず調べる。股関節の先天的な異形成や脱臼に関連する発見は、様々なレベルの重症度を示すかもしれない。出生時に大腿骨頭と寛骨臼が一部で接触している時に、股関節の亜脱臼だと言われる。通常は(筋収縮のために)大腿骨頭が外方、上方へと変位する事による大腿骨頭と寛骨臼の間の全体的な接触の欠如は、股関節の完全脱臼と呼ばれる。出生時の大腿骨と寛骨臼の成長減退や欠如は、先天的な股関節の異形成をそれとなく示している。人生の早期に亜脱臼や脱臼を矯正する事で、結果的に股関節構造の正常な成長が生じ、異形成は逆転するだろう。確定的な脱臼の徴候は、下肢長の不均衡や大腿の左右非対称である。
 先天性股関節脱臼の診断を確定させるためには、股関節の不安定性を証明できなければならない。これは、オルトラニーの整復テスト(Ortolaini’s reduction test )とバーロー・テストの脱臼テスト(Barlow's dislocation test)へと進む事で達成される。オルトラーニ・テストでは、新生児を仰臥位で寛がせて、膝と股関節を90°、あるいはそれ以上に屈曲させる。検者の中指を大腿骨長軸上の大転子に、母指を大腿上部の内側部分に位置させて、片側ずつ関節を検査する。大腿をゆっくりと外転させて、検者は大転子を前方へと持ち上げる。大腿骨頭を寛骨臼の中に移動させた時の "滑るような感触" によって幾分の不安定性が感知される。征服された感覚は、大腿骨頭の前方への動きに伴う "鈍い音" に関する付随的な触診によって、整復された感覚が見分けられるかもしれない。
 バーロー・テストは、股関節に関して指示される。これは、ある程度の安定性はあるが、股関節脱臼の疑いが濃厚な場合である。これは、オルトラーニ・テストとは反対の方法で行われる。検者は、一方の手で大腿骨頭を優しく下方へと誘導して股関節を内転させて大腿を固定する一方で、他方手で反対側の大腿を掴む。股関節を脱臼させるために、屈曲と長軸圧によって内転を達成させなければならない。大腿骨頭が寛骨臼を越えて動く時に、付随的な "鈍い音" と共に脱臼するのが判る。このテストは、生後6~5ヶ月まで適用される。
 

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