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小児のカイロプラクティックより(新生児の神経学的反射:モロー反射)

2019/04/18

モロー反射
 これは、新生児の神経学的な検査を評価する上で最も重要なものである。しばしばこの判定だけで、新生児の神経学的な状態について総合的な洞察が得られるだろう。この評価は、新生児の神経学的な反射の中で最も複雑である。新生児を下から検者の両手でしっかりと支えて仰臥位にする。それから検者の両手で新生児を素早く下方へと"落下させて"新生児の頭部の位置を1~2cmくらい変える。先ず検者は、体幹の伸展と両方の膝関節と股関節の屈曲を伴う両腕の左右対称の伸展と最大外転を探す。両手は明確に離れ、指は伸展するはずである。これは、両腕が内転して"抱擁"肢位( embrace position )をとる、あるいは泣く事に続いて間もなく生じる。上肢の反応の減退や消失、あるいは左右非対称性は不全片麻痺や腕神経叢の障害を示唆しているだろう。異常な反応、特に両下肢の左右非対称性は先天性股関節脱臼、あるいは下位脊髄障害を示しているのかもしれない。モロー反射は出生直後から観察され、生後4ヶ月までに徐々に減退するはずである。またこの検査は"驚愕"反射としても知られているが、新生児を怖がらせる事があるので、大袈裟な方法で行うべいではない。注意:バビンスキー反射、あるいは叩打による幾つかのクローヌス(間代性痙攣)へと進む事ができるのが正常な限界である。

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