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PAACニュース190号:肩峰下スペースにおける3つの異なる治療的弾性テーピング法の効果

2018/12/07

Katie J.Lyman,ATC,PhD、Kara N.Gange,ATC,PhD、Thomas A.Hanson,PhD、Christopher D.Mellinger,PhD 著

                                              訳:栗原輝久

要約
目的:今回の研究の目的は、健康成人の肩峰下スペースにおける3つの異なる治療的弾性テーピング法の効果を検証するというものである。
方法:今回の研究では、事前/事後テストという臨床検査法を行った。過去6ヶ月間に肩の外傷や外科手術の履歴が無い、あるいは利き腕側の肩の疼痛や履歴の無い48人の健康成人が今回の研究に登録された。連続的に割り当てられた登録様式に基づいて、参加者を3つのグループに配置した(グループごとに8人の男性と8人の女性)。超音波検査診断によって、全参加者の基準時の肩峰上腕骨間距離(acromiohumeral space:AID)を測定した。それからグループの割り当てに基づいて、3種類のテーピングの中の1つについて、それぞれキネシオ・テープ(Kinesio Tex Classic Tape)のガイドラインに従って、参加者にテーピングを行った:(1)棘上筋の起始から停止までのテーピング;(2)三角筋の前部と後部の起始から停止までのテーピング;(3)2つのテクニックの組み合わせ、である。5分後、自分自身で管理を行っている各々の参加者に所定のテーピング治療介入を行った状態で、肩峰上腕骨間距離(AID)を再測定した。
結果:データ分析によって、三角筋の前部と後部を覆うテーピングを行った時、肩峰上腕骨間距離が統計的に有意に拡がる事が明らかになった(テーピング2)。棘上筋の起始から停止までのテーピング(テーピング1)を行った時には、肩峰下スペースが男女共に増大したが、統計的に有意なレベルでは無かった。2つのテーピング・テクニックを同時に行ったテーピング3では、統計的に有意な増大は見られなかった。
結論:棘上筋や三角筋前部と後部の起始から停止までのキネシオ・テープを行う事で、肩峰下スペースが増大した。(J Manipulative Physiol Ther 2017;40:494-500)
検索キーワード:肩峰;上腕骨頭;肩のインピンジメント症候群;肩関節


                      (中略)


                 
            図1.テープの配置と変換器の中枢縁と末梢縁の印を皮膚に付けた写真。
          (カラー・ヴァージョンはオンラインで閲覧可能)


                     (中略)

  
  
  図2.肩峰上腕骨間距離を測定している超音波検査診断画像。(カラー・ヴァージョンはオンラインで閲覧
  可能)


  臨床上の適用
  ●肩峰下の関節スペースを拡げるためには、治療的弾性テーピング法が役立つ1つの方法である。
  ●三角筋の前部と後部の停止部から起始部へのテーピングは、棘上筋のみ、あるいは三角筋へのテーピングと組み
   合わせたものよりも優れている。
  ●肩のインピンジメント症候群(SIS)に関する既存の文献と相まって、今回の研究は、肩痛の治療の実践に貢献
   する。


 (以下省略)

  

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