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PAACニュース186号:頸椎椎間関節画像誘導注射:疼痛に関する画像所見 vs 触診に基づいて紹介された患者の転帰の比較

2018/11/30

            Yann Le Clec'h,DC,MSc、Cynthia K.Peterson,DC,MMedEd、Florian Brunner,MD,PhD
                                      Christian W.A.Phirmann,MD,MBA 著

                                               訳:栗原輝久

要約
目的:今回の研究の目的は、疼痛に関して主に画像で発見された構造的な変化で椎間関節レベルの選択を行う事を基礎とするメディカル・ドクター(MD)vs 疼痛に関する触診に基づいて注射レベルを選択するドクター・オブ・カイロプラクティック(DC)によって、頸椎椎間関節注射へと照会された患者の転帰を比較するというものである。
方法:これは、結果質問表を完成させて頸椎椎間関節注射を受けた121人の一連の患者を含んだ予備的なコホート結果研究(cohort outcome study)だった。メディカル・ドクターは、91人の患者を紹介し、DCは30人の患者を紹介した。基準時の疼痛の数値化スケール(numeric rating scale:NRS)を収集した。注射後1日目、1週目、1ヶ月目に収集した転帰は、スケール変化(主要転帰)に関する患者の全体的な印象を用いながら、NRSの疼痛レベルと全体的な"改善”を含んでいた。"非常に良い" や "良い"という反応は、"改善"とみなした。✘二乗検定を行って2つのグループ間で、改善した割合を比較した。対応の無い t 検定を行って、2つのグループの NRS の変化の点数を比較した。
結果:1日目には、DCの照会した患者の44.8%とMDの照会した患者の29.7%で、"改善"が報告された(P=.17)。1週目には、この所見が統計的有意性に達した。DCは、疼痛に関する触診を行って、注射レベルを決定したが、その一方でMDは、画像所見により頼ったためなのかもしれない。これらの所見は、椎間関節注射に関して報告された程々の結果は、治療された脊椎レベルに関する不確かな決定に一部は依るものなのかもしれないという事を支持している。(JManipulative Physiol Ther 2016;39:480-486)
重要な索引語:頸椎;椎間関節;注射;関節内;治療結果

                        (中略)

                
                図1.コンピューター断層撮影誘導の椎間関節浸潤

                       (中略)

  実際の適用
  ●全ての追跡調査の時点で、DC照会の患者については、大部分が "改善” した。
  ●画像上に視覚化された骨関節炎の重症度と対照する、頸椎椎間関節浸潤レベルを選択する際には、疼痛に関する
   触診がより良い方法だと思われる。

                     

                

  

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