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PAACニュース185号:高齢者の転倒リスクに関連した感覚運動機能を改善させるためのカイロプラクティック医療の有効性

2018/11/30

             Kelly R.Holt,BSc(Chiro),PhD、Heidi Haavic,BSc(chiro),PhD、Arier Chi Lun Lee,PhD
               Bernadette Murphy,DC,PhD、C.Raina Elley,MBChB,PhD 著

                                              訳:栗原輝久

要約
目的:今回の研究では、ニュージーランドのオークランドの地域社会に暮らしている高齢者について、転倒リスクと関連した感覚運動機能の改善には、治療介入無しの場合と比べると12週間に及ぶカイロプラクティック医療が効果的なのか否かを判定した。
方法:地域社会に暮らしている65歳を越える60人の高齢者を今回の研究の登録した。基準時、4週目、12週目に結果判定を行ったが、これには固有受容感覚(足関節の位置覚)、姿勢の安定性(静止状態の姿勢写真)、感覚運動機能(選択足踏み反応時間)、多感覚統合(音声誘発性の閃光錯覚)、健康関連の生活の質(health-related quality of life、SF-36)が含まれていた。
結果:12州間に亘って、選択足踏み反応時間(119ミリセカンド;95%の信頼区間[CI]、26-212ミリセカンド;P=.01)音声誘発性の閃光錯覚(13.5%;95%CI、2.9%-24.0%;P=.01)について、対照群と比べると、カイロプラクティック・グループには改善が見られた。足関節の位置覚は、4週目から12週目の評価に亘って改善した(0.20;95%CI、0.01-0.39;P=.049)。また生活の質のSF-36の肉体的構成要素についても、対照群と比べると、4週目と12週目の間に改善が見られた。
結論:転倒リスクと感覚運動機能と多感覚統合と生活の質の肉体的構成要素は、対照群と比べると、カイロプラクティック医療を受けた高齢者において改善した。今回の研究で観察された変化の一因となった作用メカニズムとカイロプラクティック医療が高齢者の転倒リスクに影響を与えたのか否かを調査するには、今後の研究が必要である。(J Manipulative Physiol Ther 2016;39:267-278)
検索キーワード:カイロプラクティック;フィードバック;感覚の;高齢者の;姿勢バランス;固有受容器;生活の質;偶発的転倒

  (中略)

  実際の適用
  ●12週間に亘って、対照群と比較すると、カイロプラクティック医療を受けた高齢者では、転倒リスクと関連し
   た感覚運動機能や多感覚統合が改善した。
  ●12週間に亘って、対照群と比較すると、カイロプラクティック医療を受けた高齢者では、生活の質(qualitiy
   of life)の肉体的構成要素が改善した。

  (以下省略)

 

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