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PAACニュース183号:頸椎マニピュレーションと内頸動脈解離:文献の系統的再検討

2018/11/26

        Chadwick L.R.Chung,DC、Pierre Cote,DC,PhD、Paula Stern,DC、Georges L.Eeperance,MD 著

                                               訳:栗原輝久

要約
目的:論争が頸椎マニピュレーションの安全性を取り囲んでいる。頸椎マニピュレーションに続発する虚血性脳卒中は、有害事象であるという仮説が立てられている。カナダでは、これらの事象の重大さと、これらが頸椎マニピュレーションに関連すると思われている事が、これらの手順の禁止を求める市民がいる事に繋がっている。今回の研究の主要目的は、頸部痛とそれと関連する不調を経験している患者において、頸椎マニピュレーション後の内頸動脈(internal carotid artery:ICA)解離の発生率を測定するというものである。第2の目的は、頸椎マニピュレーションは、頸部痛、上背部痛、頭痛の患者における内頸動脈解離の危険性増大と関連しているのか否かを究明するというものである。
方法:我々は、1970年から2012年までのMEDLINE、CINAHL、Alternative Health、Amed、Index to chiropractic Literature、Embase を系統的に検索した。2人の別々の批評家は、標準的な基準を用いて文献の適格性を篩い分けした。我々は、我々の目的に取り組んでいるコホート研究、症例対照研究、無作為化臨床試験について考察した。我々は、スコットランドの大学間ガイドライン・ネットワークという方法論を使いながら、適格な文献を批判的に評価した。
結果:我々は、頸椎マニピュレーションと内頸動脈解離の発生率測定した疫学研究には全く出会わなかった。同様に、頸椎マニピュレーションが内頸動脈解離と関連しているのか否かを究明した研究にも全く出会わなかった。
結論:頸椎マニピュレーションによる内頸動脈解離の発生率は不明である。頸部痛、背部痛、頭痛のための他の治療行為と比較した頸椎マニピュレーションによる内頸動脈解離の相対的危険率についても不明である。幾つかの症例報告や症例シリーズによって、ある関連性に関する仮説が浮かび上がってくるが、我々は、この仮説の正当性を立証する疫学的研究に出会ってはいない。(J Manipulative Physiol Ther 2015;38:672-676)
検索キーワード:マニピュレーション;脊椎の;カイロプラクティック;内頸動脈;外傷

  実際の適用
  ●今回の研究では、頸椎マニピュレーションと内頸動脈解離の発生率を測定した疫学研究には全く出会わなかっ
   た。
  ●今回の研究では、頸椎マニピュレーションと内頸動脈解離との間の関連性を定量化している文献には全く出会わ
   なかった。
  ●頸椎マニピュレーションによる内頸動脈解離の発生率については不明である。

  (以下省略)
 

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