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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Maruti Ram Gudavalli,PhD 著

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　訳：栗原輝久

要約
目的：今回の研究の目的は、腰椎と胸椎領域への手技による素早く振幅の小さな脊椎マニピュレーションでの荷重（loading）の瞬間率を明らかにして、荷重の平均率と比較するというものである。
方法：無症候の被検者への14回の HVLA SMの際に、カイロプラクティック・ドクターの手と被検者の背部との間に手の出力変換器を配置して、出力－時間の統計データを記録する一方で、３人のカイロプラクティック・ドクターが脊椎マニピュレーションを行った。またドクターは、マネキンに対して３６回の後方から前方への胸椎マニピュレーションも行った。Motion Monitor Software を使って1000Hz の標本抽出率でデータを収集した。荷重の瞬間率のデータを取得するために、出力－時間の統計データを識別した。特注のMathCad プログラムを使って、このデータを分類して、記述的に分析した。
結果：HVLA SM の際の荷重の瞬間率は、荷重の平均率の1.7から1.8倍で、荷重を加えない場合の瞬間率は、荷重を加えない平均率の2.1から2.6倍 だった。荷重の最大の瞬間率は、最大荷重の102から111ミリセカンド前で生じた。荷重を加えない際の最大瞬間率は、最大荷重から121から154ミリセカンド後で生じた。HVLA SM に関する更なる理解のためには、これらのデータが役立つだろう。
結論：HVLA SM の更なる理解と詳述のためには、荷重の瞬間率とそれらが何処でも生じるのかが有益なデータとなるだろう。（J Manipulative Physiol Ther 2014;37:294-299）
検索キーワード：生体力学；マニピュレーション；脊椎；カイロプラクティック

　　　　
　　図1.腰椎のサイド・ポスチャーでのHVLA SA の　　　図２.胸椎マニピュレーションのために使用したマネキン。
　　写真。（カラー・ヴァージョンはオンラインで　　　 （カラー・ヴァージョンはオンラインで入手可）。
　　入手可）。

　　実際的応用
　　●HVLA SM の際の瞬間率は荷重の平均率の1.7から1.8倍の高さで、除荷の瞬間率は除荷の平均率の2.1から2.6倍
　　　である。
　　●荷重の最大瞬間率は、最大出力の102から111ミリセカンド前に生じた。
　　●除荷の最大瞬間率は、最大出力から121から154ミリセカンド後に生じた。
　　●これらの所見は、脊椎組織の粘弾性反応を理解するために役立つだろう。

　　（以下省略）