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PAACニュース177号:腰椎の前後の動きに対する神経反応:機能的核磁気共鳴画像研究

2018/11/18

         Michael L.Meier,PhD、Sabina Hotz-Boendermaker,PhD,PT、Bart Boendermaker,MSc,MAS
         Roger Luenchinger,PhD、Barry Kim-Humphreys,DC,PhD 著

                                              訳:栗原輝久

要約
目的:今回の研究の目的は、機能的核磁気共鳴画像(MRI)という手段で脳活動を記録しながら、腰椎の機能的ユニットに機械的刺激を加えるための臨床的に関連のある方法を開発・検証する事である。
方法:被検者を伏臥位にして、顔面を改良された固定枕の上に載せた。頭部の動きを最小限にするために、この枕をMRIのヘッドレストに固定し、両肩に支持ストラップを取り付けた。熟練した手技療法家が10人の健康な被検者の3つの異なる腰椎領域(L1、L2、L5)にコントロールされた無痛圧迫刺激を加えた。母指への圧迫を対照群として用いた。この刺激は、後方(P)から前方(A)への圧迫動作だった。この手技療法家は、MRI室のスクリーンに投影された無作為化された刺激手順に従った。腰椎と母指への刺激に関しては、血液酸素化レベルー依存反応を分析した。 今回の研究は、スイスのチューリッヒ大学の医学部のカイロプラクティック学科で実行された。
結果:伏臥位や枕の使用のために何らかの不快感を訴えた参加者は居なかった。重要な事は、前方から後方(PA)へと誘導する圧迫によって、極く僅かな頭部の移動が生じたというものである。腰椎棘突起への刺激によって、中心後回中心部での両側性の神経反応(SI)が明らかになった。二次体性感覚皮質(S2)、島皮質後部、帯状皮質の様々な部位、小脳では別の反応が観察された。母指への刺激では、反対側のS1の外側部のみでの活性化が明らかになった。
結論:今回の研究は、MRI環境下での腰椎棘突起への前方から後方(PA)への圧迫を行う事に関する実行可能性が実証された。この取り組みは、慢性腰痛の被検者の神経塑性変化に関する今後の研究のための有望な手段の1つとして役立つかもしれない。(J Manipulative Physiol Ther d2014;37:32-41)
検索キーワード:機能的核磁気共鳴画像:腰痛:慢性痛:手技療法:カイロプラクティック

    
  図1.改良されたPosifix ヘッドレスト。両面テープを使  図2.MRIと相性の良い圧力センサー、これは各々の
  って、この枕をMRIのヘッドレストに固定した。     棘突起と右母指に取り付けた。(カラーヴァージョン
                             はオンラインで入手可)

 
 図5.休息状態と比較した腰椎と母指への刺激の際の画像コントラストを得るための標準的なT1テンプレート上
 での一群のグループ活性化。刺激によって一次体性感覚皮質(S1)内での非常に明瞭な脳の活性化が引き起こ
 された(腰椎刺激:P<.05:FWE修正済み;最小クラスター・サイズ、10;母指:P<.001;未修正;最小ク
 ラスター・サイズ、10)。

          
 図6.腰椎棘突起刺激中の全脳分析の結果(P<.05;FWE修正済み;最小クラスター・サイズ
 10)。1、aMCC:帯状皮質中心前回、pMCC:帯状皮質中心後部、PCC:帯状皮質後部と
 いった帯状領域。2、島皮質;3、小脳前葉。


 実際の適用
 ●fMRIを用いる事で、腰椎棘突起へのP-Aの圧迫走査によって、島皮質、帯状皮質、小脳領域と同様に、体性感覚皮
  質(S1、S2)から成る脳領域での確かな神経反応が引き起こされた。

  (以下省略)


 

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