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PAACニュース164号:地方のカイロプラクティック診療所を訪れた脳卒中の症状と徴候のみられた患者

2018/10/31

                                     Robert A.Leach,DC,MS.CHES 著

                                              訳:栗原輝久

概観
目的:今回の論文の目的は、脳卒中かその前駆症状を示唆する症状や徴候のみられた患者の遡及的な症例シリーズを提供し、この重篤な疾患に影響を与えるであろうカイロプラクティックに関して、健康教育と健康増進の主導権に関する可能性を議論する事である。
方法:ミシシッピー州のカイロプラクティック診療所からの記録についてのデータベース検索と徒手検索を行って、過去4年間に脳卒中の症状と徴候のみられた患者に関する全ての症例について、同様に同じ期間の活発だった患者の脳卒中の死亡率について確認する。
結果:6人の被検者が過去4年間の中のある年の約 500人の発症患者の試験対象患者基準に適合した。これには脳卒中の症状や徴候のみられた患者(4人)、あるいはオフィスを訪れる事なく脳卒中の結果として死亡した患者(2人)が含まれている。77歳の白人女性、71歳の白人男性、59歳の白人男性、24歳のスペイン系女性に関する照会後に、患者の記録と核磁気共鳴画像を入手した。最終的に、生存した4人の内の3人は脳卒中だと診断され、1人は発作性疾患であると診断された。来院の理由となった共通した症状は片側性の腕の弱化、呂律が回らないというもので、他には失明、嚥下障害、発声困難、弱化した上肢と同側の下肢の弱化があった。
結論:脳卒中の症状と徴候のみられる患者が診察と治療のためにカイロプラクターのもとを訪れる事は稀だろう。脳卒中の予防、篩い分け、症状と徴候の早期の識別が、疾病対策センターが支持する米国の脳卒中政策の要は迅速な治療である。カイロプラクターは、脳卒中予防における衛生と健康の役割や緊急状態の際の救命のための迅速な照会に焦点を合わせた臨床関連の健康教育に関して、その主導権を握る機会を持っている。(J Manipulative Physiol Ther 2010;33:62-69)
鍵となる言葉:脳卒中:カイロプラクティック:マニピュレーション:脊柱

   
 図1.Flair核磁気共鳴血管造影像、内包の梗塞が見られる。  図2.拡散係数測定による核磁気共鳴血管造影像、
                             梗塞が見られる。 

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