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PAACニュース158号:月経困難症に対する越仙椎マニピュレーションの効果に関する将来を見据えた症例シリーズ

2018/10/26

      Denise A.Holtzman,DC、Kristina L.Petrocco-Naupuli,DC,MS、Jeanmarie R.Burke,PhD 著

                                          訳:栗原輝久

概観
目的:今回の予想症例シリーズの目的は、原発性月経困難症の治療における特殊カイロプラクティック・テクニック(ドロップ・テーブル法)の効果に関する予備データの収集である。
方法:4週間以上に亘って、原発性月経困難症と越仙椎の稼働制限という症状から、16人の女性を選別した。13人の被検者を今回の研究に登録した。連続した2回の月経周期のそれぞれの期間に、両側性あるいは片側性の越仙椎の屈曲・伸展の制限を3回のドロップ・テーブル・マニピュレーションによって治療した。今回の研究に参加する前とそれぞれの月経周期の終りに、被検者は、数値式の疼痛尺度を用いて、月経痛(腹部、骨盤、腰部の疼痛)に関する被検者自身による等級付けと、原発性月経困難症の関連症状について申告した。月経痛に関する数値式の疼痛尺度が主要な結果判定法だった。
結果:平均年齢は26歳で、自己申告による症状の持続期間の平均は12年だった。基準時では、全被検者が3つの解剖学的部位の疼痛強度(下腹部痛、腹部全体の疼痛、腹痛)について、その内の少なくとも2部位について、5点、あるいはこれを越える点数をつけていた。治療期間中、95%の信頼区間を用いると、殆どの被検者において腹部全体の疼痛や腰痛における臨床的に重要な変化(<5)がみられたが、その一方で、下腹部痛に関しては、改善は、被検者や周期に依存していた。
結論:原発性月経困難症に関連した月経痛は、越仙椎のドロップ・テーブル・テクニックによる可動分節制限の治療によって軽減した。(J Manipulative Physiol Ther 2008;31:237-246)
鍵となる言葉:脊椎マニピュレーション:カイロプラクティック:月経困難症:越仙椎:子宮 

 臨床的摘要
 ・腰仙部へのカイロプラクティック治療には、原発性月経困難症に関する神経学的関連性の他に、筋骨格系の関連性 
  もあるだろう。
 ・ドロップ・テーブル・マニピュレーションによって、今回の参加者の原発性月経困難症による月経痛が緩和した。

 (以下省略)

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