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PAACニュース157号:腰椎のブライト・ファセット・サインに関するT2強調核磁気共鳴画像の検者間の信頼性

2018/10/25

                         Gary A.Longmuir,MAppSc,DC、Raymond N.Conley,DC

                                             訳:栗原輝久

概観
目的:今回の研究の目的は、腰椎内でのブライト・ファセット・レスポンス(椎間関節の光輝性反応?)の特徴を明らかにして、この反応と関連する一群の所見を確認し、これまでの基本方針に関する検者間の合意を定量化する事である。
方法:2人の筋骨格系の放射線科医は、ファスト・スピン・エコーのT2強調画像での椎間関節内の候信号領域(ブライト
ファセット反応)の存在について、105人の成人被検者(男性62人、女性43人、年齢18-84歳、平均年齢46.51±16.01歳)から入手した腰椎の核磁気共鳴画像の遡及的研究を再検討した。
結果:(L3/L4からL5/S1までの)630の椎間関節画像について(2人の)検者がそれぞれ340例(54%)と346例(55%)のブライト・ファセット反応を明らかにした。ブライト・ファセット反応の部位と程度についての検者間の同意は殆ど100%で、ケンドールの一致係数(k)は0.85-0.91(標準誤差:SE=0.06)だった。ブライト・ファセット反応の発生率は、L5/S1レベルで40.5%、L3/L4で56.5%、L4/L5で66.5%だった。その際には、椎間関節と椎間板の退行変性における関連性が見られた。
結論:ブライト・ファセット反応は、105人の成人被検者という症例の腰椎のT2強調核磁気共鳴画像では一般的な現象だった。ブライト・ファセット反応の存在と範囲に関しては十分な合意があり、(2人の)検者の決定は偶然によるものではないという結論が下された。ブライト・ファセット反応、ブライト・ファセット・サインを統一するためには、単独の記述用語を適用できないという十分な再現性と信頼性が存在する。(J Manipulative Physiol Ther 2008;31:593-601)
鍵となる言葉:関節水腫:レントゲン像:診断画像:カイロプラクティック


 
図1.35歳男性のブライト・ファセット反応。    図2.矢印で示されたブライト・ファセット反応の採点方式。
A:軸写像、L5/S1の左右の椎間関節部分(矢印)     A:グレード0、ブライト・ファセット反応は無い
に注目せよ。B,L5/S1の左椎間関節(矢印)での       B:グレード1、グレード1の反応が両側の椎間関節に見られる。
矢状断画像、臥位のT2強調パルス系列画像。      C:グレード2の反応が右椎間関節に見られる。
                         D:グレード3の反応が両側の椎間関節に見られる。
                         E:左椎間関節の浸食を伴い、硝子軟骨の全長にわたって見られ
                         るグレード4の反応。

 


 

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