PAACニュース155号:馬尾症候群の稀な原因の症例報告

2018/10/23

                   Annabel Kier,DC、Marth D.Timchur,DC、Peter W.McCarthy,PhD 著

                                             訳:栗原輝久

概観
目的:この症例報告では、合併症を伴わない事が明白な機械的原因による右臀部痛があったが、最終的には仙骨の原発性のユーイング肉腫/未分化神経外胚葉性腫瘍と診断された患者について議論する。
臨床的特徴:32歳の全日制の学生が右臀部痛の治療のために来院した。
処置とその結果:検査後、緊急の核磁気共鳴画像撮影のために、この患者を係りつけの医師へと照会したが、主症状についての説明はつかなかった。更なる画像検査と生検によって、最終的にユーイング肉腫/未分化外胚葉性腫瘍という診断に到達した。この患者は、12ヶ月後に亡くなった。
結論:今回の症例では、馬尾症候群の非椎間板性の原因が明らかになった。また特殊な疾病過程に関連した症状についての可能性を予想する事で、存在するかもしれない潜在的な病変を診断する複雑さも強調されている。(J Manipulative Physiol Ther 2007;30:459-465)
鍵となる言葉:カイロプラクティック:肉腫:神経外胚葉性腫瘍:原発性:末梢性の:膀胱:神経性の:馬尾


図1.骨盤上部と下部の一連の核磁気共鳴画像、AとBはT2強調の軸写像、(CとDは)
ファスト・スピン・エコー(FSE)の陽子密度脂肪飽和造影剤による軸写像、仙骨へ
の浸潤性病変(矢印)が見られる。


図2.アイソトープ(放射性同位元素)による骨スキャン、放射性医薬品の
末梢での蓄積(白い矢印)を伴った仙骨右側での photopenic area(アイソ
トープの取り込み増加領域?)が見られる。その他の放射性追跡子活性領域
(黒い矢印)が幾つか見られる。
(以下省略)

 

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