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PAACニュース143号:安定狭心症患者の既往歴と触診所見から発見された頸胸椎狭心症

2018/10/16

 Henrik Wulff Christensen,DC,MD、Werner Vach,PhD、Anthony Gichangi,MSc、Claus Menniche,MD,DMSci、Torben Haghfelt,MD,DMSci、Poul Flemming Hoilund-Carlsen 著
           
                                              訳:栗原輝久

概観
目的:患者の病歴や臨床検査に基づく安定狭心症患者にみられる頸胸椎の非心臓性の筋骨格系の胸部痛の診断について、経験豊富なカイロプラクターの意思決定の過程を詳細に調べる。次に、頸胸椎の絞扼感の識別のための客観的な診断基準の手段としての可能性を検証し、本症の診断を確認する。
方法:非無作為の将来を見据えた試験を大学病院で行った。狭心症が明らかな、あるいはその疑いのために冠動脈の血管造影へと照会されてきた972人の中から516人に、今回の研究への参加を求めた。彼らの中の275人が脊柱と胸郭の標準化された徒手検査に同意してくれた。頸胸椎の絞扼感のある患者については、1人の経験豊富なカイロプラクターが診断を行った。確認のために、心臓血流の撮影と冠動脈の血管造影を行った。病歴や臨床検査に関する候補者の一連の多様性が意思決定の過程に果たした役割を検証した。
結果:患者の18%は、頸胸椎の絞扼痛だと診断され、彼らの中の80%は、心筋血流に異常な見られなかったが、頸胸椎の絞扼痛の無かった患者での割合は50%だった。意思決定の過程での主要な決定因子を確認できた。
結論:ある経験豊富なカイロプラクターは、頸胸椎の絞扼痛があるという事から、一部の狭心症患者を識別できた。専門家の意見や血管造影へと照会するパターンの中で改善が可能な胸痛のある患者を篩い分けるための。基本的な心臓病学的変数と共に、脊柱と胸郭の系統的な触診を臨床検査の一部として役立てる事ができた。(J Manipulative Physiol ther 2005;28:303-311)。
鍵となる言葉:狭心症、カイロプラクティック:意思決定。(以下省略)

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