• トップ
  • 院長ブログ
  • PAACニュース127号:椎骨動脈の損傷が存在する場合に害を生じさせない上部頸椎のマニピュレーション

PAACニュース127号:椎骨動脈の損傷が存在する場合に害を生じさせない上部頸椎のマニピュレーション

2018/10/07

                                             Thomas C.Mihaud,DC 著

                                              訳:栗原輝久 

摘要
目的:以前に椎骨動脈損傷の既往のある患者の症状パターンを変化させること無く、上部頸椎のマニピュレーションを行えた原因について議論する。特殊な上部頸椎の手技療法の相対的な安全性に関する文献が認められている。
臨床的な特徴:42歳の女性患者には3週間に及ぶ片側性の後頭下痛があったが、彼女は、車の上にシートを被せながら、頭部と頸部を急激に捻った時に、この疼痛が生じたと言っていた。2週間後の神経科医の検査では目立った所見は無く、緊張性頭痛と診断された。約10日後(受賞後3週間)、(僅かに回旋し、十分に側屈させた)1回の素早い上部頸椎のマニピュレーションが症候パターンを変化させること無く行われた。それから2週間後、この患者が天井を塗りながら上部頸椎を軽く伸展、回旋させた時に、延髄外側症候群(これはワレンベルグ症候群としても知られている)が増悪した。
治療とその結果:この患者は、抗凝固療法による治療を受けた。延髄外側の梗塞は何事もなく治癒した。脊髄大脳性の僅かな運動性の症状も解消したが、同側の後頭下痛と脊髄視床路障害と関連した温度感覚の欠如は9カ月後もみられた。
結論:今回の症例報告では、上部頸椎への積極的なマニピュレーションは既に損傷した椎骨動脈を傷害しないと考えられる事が示された。1回のマニピュレーションに用いられた矯正方向ー僅かな回旋を伴った殆ど純粋な側屈―が明らかに無害な反応がみられた原因だった。椎骨動脈解離の判定と管理のためのガイドラインを検討する。椎骨動脈解離の危険性のある患者を標準的なオフィス内での検査で見分けるのは今のところ不可能なので、全ての臨床家は上部頸椎への回旋手技を放棄するべきである。そして学校でもそのようなテクニックをカリキュラムから除外するべきである。(J Manipulative Physiol Ther 2002;25:472-83)
鍵となる言葉:カイロプラクティック・マニピュレーション:発作:椎骨動脈解離:延髄外側症候群(以下省略)

PAGE TOP