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PAACニュース126号:見逃された頸椎の脱臼骨折:臨床的な判断とレントゲン写真の評価の重要性

2018/10/07

               Steven W.King,DC、Bryan K.Hosler,DC、Mark A.King,DC、Eric W.Eiselt,DC 著

                                               訳:栗原輝久


摘要
目的:頸椎の脱臼骨折になったが、病院の救急部門で見逃された患者の症例を再検討する。
臨床的な特徴:77歳の男性は交通事故に遭って、地方の救急病院に搬送された。その病院では頸椎のレントゲン写真を撮ったが、急性損傷の証拠は見られないと報告された。その6日後に、彼はカイロプラクティック・クリニックを訪れた。そこで再びレントゲン撮影が行われ、この患者のC5-C6の両側の椎間関節の脱臼の他に、C5とC6に骨折がある事が判った。コンピューター断層撮影(CTスキャン)によって骨折が確認され、核磁気共鳴画像(MRI)の所見から頚髄圧迫と頚髄の後方変位が明らかになった。
治療と結果:術前のメディカルの評価のために、この患者を紹介した。彼は、C5とC6の徒手制服を受けてから、前後方向の癒合術を受けた。そして合併症を起こすこと無く退院した。引き続いて患者は殆ど完全に回復したが、微細な神経学的な症状はみられた。
結論:救急部門での標準的なレントゲン検査では、しばしば頸椎の脱臼骨折が見逃される。カイロプラクターは、頸椎外相を蒙った患者の最初のレントゲン写真が正常であると報告された場合でさえ、患者を総合的に評価するように教育されている。救急部門で撮影された標準的なレントゲン設備は、頸椎の脱臼骨折を発見する、あるいは明らかにする事に関して完全に信頼できるものではない。このケースでは、頸椎外傷を負った患者に対する慎重な臨床的評価と撮影手段の重要性が強調されている。
鍵となる言葉:カイロプラクティック:頸椎:骨折:脱臼:放射線学:椎間板(以下省略)

 
      受傷直後のレントゲン像              受賞後6日のレントゲン像


      CTスキャン像(C5・C6の骨折)       MRI画像(C5-C6の脱臼骨折)


        C5-C6脱臼骨折の外科手術後

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