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PAACニュース125号:前炎症状態を誘発する食餌:慢性的な疼痛や他の変性疾患の原因の1つ

2018/10/06

                                          David R.Seaman,DC 著

                                               訳:栗原輝久

概略
背景:患者管理において、食餌療法や栄養補助食品を取り入れているドクターは稀である。恐らくこれは、カイロプラクティックやメディカルの学校では栄養に関して非常に短い時間の講義しか行わないからだろう。また栄養学的な処方を行う以前に、個々の疾患についての詳細な生体化学的な理解が必要であるという事を臨床家が理解していないせいもあるだろう。
目的:この論文の目的には2つの要素がある。(1)臨床現場で遭遇する慢性的な疼痛や変性疾患状態には生体化学的に同様の病因-前炎症状態-があるという事を示す事、そして(2)全ての臨床家が利用できる基本的な栄養プログラムの概略を示す事である。
情報源:1年以上に亘って最新の論文や文献を再見する事で、時には関連する論文を検索することで情報収集を行った。またMEDLINEや図書を調査する事によっても論文を選出した。
結果:典型的な合衆国の食餌では果物や野菜が不足していて、肉、精製された炭水化物、デザートの量が過剰である。そのような食餌では生体化学的に不都合な夥しい数の反応がみられる事がある。そのような反応は全て前炎症状態を生じさせ、身体を変性疾患医罹り易くする。果物と野菜の摂取が不十分だと、抗酸化物質と植生化学物質の摂取が最適量を下回り、必死脂肪酸のアンバランスな摂取という結果が生じる。栄養学上の各変化は異なったメカニズムを通して炎症や疾患を助長する事がある。
結論:最早、我々は、別個の生体化学的な存在として様々な疾患をみる事はできない。ほぼ全ての変性疾患には同じような隠れた生体化学的病因がある。それは食餌によって誘発される前炎症状態である。特殊な疾患には特殊な治療が必要で、これには可動性が減少した関節に対するアジャストメント、過緊張に対する β遮断薬、癌に対する化学療法がるが、治療プログラムに前炎症状態を軽減させるための栄養学的な規約を含めなければならない。(J Manipulative Physiol Ther 2002;25:168-79)
鍵となる言葉:変性疾患:炎症:疼痛:抗酸化物質:食餌:プロスタグランジン(以下省略) 

 

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