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PAACニュース124号:足底板の発展-パート1:整合的な理論、あるいは整合的な実践か?

2018/10/05

                               Kevin Arthur Ball,PhD、Margaret J.Afheldt 著 

                                               訳:栗原輝久

序論
目的:足底板の発展と臨床的な実践に関する正確な再調査を行う
情報源:幾つかの古典的な出版物には絶大な影響があるので、これを参考にした。1970年のMerton L.Root、そして彼の同級生の研究を慎重に検証した。Rootの主要な概念がどれくらい正確に受け継がれてきたのかを明らかにするために、慎重な評価を行った。この事と他の足底板の実例を有効なものとする事を意図した研究についても再検討した。
結果:疫学的な研究によって、足底板の臨床的な有効性に関する強力な支持が得られたが、足底板のメカニズムに関する説明については判りにくいままである。距骨下関節の中立的な位置(体重負荷のかかった状態 vs 体重負荷の無い状態、触診 vs 可動性検査)をどのように、あるいは何故決定するのかについての核となるRootの理論上の概念に関する文献の中に、重要な可変性が紛れ込んでしまった。夥しい数の研究があるが、臨床的信頼性と正確性の記録という事では拙劣なものだった。実際には、この実例は、外転を肯定しているように思われ、そのためにその‟中立”という仮定を攻撃している。古典的なRootの理論以外の他のメカニズムについても研究されなければならない。それに応じて、最も簡便なギプス・テクニックを行う代替的な実例によって、成功が達成された。あまり言われてはいない事だが、足の自然なアーチを強調するような特注の柔軟な足底板のデザインの他に、緩衝作用と固有覚(深部感覚)を促進させる様々な粘弾性のある材質によって成果が得られた。
結論:多くの疾患治療ための足底板の使用に関してはよく記録されているが、Rootの古典的な実例の内と外の両方で臨床的な成果が達成された。足底板のメカニズムについてのより完璧な理解には新たなる発見が必要なのは明らかである。(J Manipulative Physiol ther 2002;25::116-24)
鍵となる言葉:生体力学:足底板:足:足関節:距骨下関節(以下省略)

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