PAACニュース121号:見逃されたJefferson骨折

2018/10/04

                            Gerritje A.Regelink,DC、Annemarie de Zoete,DC 著

                                              翻訳:栗原輝久


概観
目的:頸部痛があって、頸椎骨折が見逃された患者の症例についての再検討を行う。
臨床的な特徴:21歳の瓦職人が4mの高さの屋根から転落した後、頸部痛を訴えてカイロプラクティック・クリニックを訪れた。病院ではレントゲン像は正常と判断された。カイロプラクターは、同じレントゲン像を評価した後、環椎のJefferson骨折の疑いを持った。
処置とその結果:カイロプラクターは、疑わしい骨折を確認するために開口位のレントゲン前後像を撮った。この患者は、更なる画像診断のために、(神経外科医?のもとへと)紹介され、神経外科的な治療を受けた、その後、順調に回復した。
結論:骨折が見逃されたこの症例で明らかなように、手技治療が禁忌であるか否かの判断において、レントゲン像が正常であるとの報告を100%信用するわけにはいかない。それ故、カイロプラクターは、持ち込まれたレントゲン写真を常に(自分自身で)判断しなければならない。(J Manipulative Physiol Ther 2001;24:210-3)
鍵となる言葉:カイロプラクティック:頸椎:Jefferson骨折:レントゲン写真


  受傷直後のレントゲン像                  受傷後1ヶ月のレントゲン像

 
  C1の骨折(右外側塊外方変位)
  カイロプラクターの撮影で判明             C1右外側塊骨折(CTスキャン画像)








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