PAACニュース120号-急性坐骨神経痛の馬尾症候群への急速な進行

2018/10/04

                                 Jason w.Busse,DC、William S.Hsu,DC 著

                                              翻訳:栗原輝久

序論
目的:坐骨神経痛のある患者に関する臨床的な検査と神経げ区的な悪化に対応した継続的な用心の重要性を示すこと。馬尾症候群は坐骨神経痛では稀な後遺症だが、外科的な減圧手術の必要性といったメディカルの救急治療が考慮される。
臨床的な特徴:32歳の女性に坐骨神経痛がみられたが、馬尾症候群へと急速に進行した。核磁気共鳴画像(MRI)で下部腰椎に突出した大きな椎間板の破片の存在が明らかとなった。
処置と効果:椎間板の破片は外科的に除去された。患者は、手術後即座に痛みの軽減を感じたが、神経学的な欠損は持続していた。6ヶ月間のリハビリテーションの後、左の足部と臀部の斑状の知覚欠損を除くと、神経学的な完全性は回復した。6ヶ月の追跡調査の後でも、この患者の坐骨神経痛は再発してはいない。
結論:坐骨神経痛の大部分のケースは、その原因に拘わらず自然に解消するだろう。結果として馬尾症候群といった重大で進行性の障害が疑われるような事はあまり無いだろう。患者には。この緊急状態の徴候や治療が遅れる事の重大さを教える必要がある。一連の非侵害的な治療によって期待した反応がみられない、あるいは馬尾症候群の徴候がみられた場合は、全て馬尾症候群を強く疑い続ける事、そして適切な検査と紹介を行うことで、カイロプラクターが中心的な役割を果たせるだろうし、手術後の積極的なリハビリテーションの助けとなるだろう。(J Manipulative Physiol Ther 2001;24;350-5)
鍵となる言葉:馬尾症候群:椎間板ヘルニア:坐骨神経痛:腰痛:カイロプラクティック

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