PAACニュース-112号 カイロプラクティックと長寿

2018/09/29

 酸素不足が意味するものは、軽度の疲れから生命を脅かしうる生物学上のエネルギー不足なのである。

                                                  Luverne L.Anderson,D.C.著

                                              翻訳:栗原輝久

 我々カイロプラクターは、「通常のカイロプラクティック治療によって、あなたの寿命は延びるだろう」と常に言っている。それは、真実なのだろうか?何故なのだろう?
 何人かの人は、カイロプラクティック治療は神経の走行路をきれいにするからだと言っている。それは、部分的には本当であろう。しかし生命を永らえる主要な要素は、カイロプラクティック・アジャストメントによって、肺の酸素吸収能が上昇する事なのである。
 酸素無くしては、人体には何の反応も起こらないのである。呼吸というものは、物理的なメカニズムの他に、脳の中の延髄の呼吸中枢に全体的に影響するものである。呼吸の比率と深さは、血中と空気中のO2とCO2レベルの変化に非常に敏感である。
 体温と神経受容器領域の酸とアルカリの度合い(pH)は、ガスレベルに対するそれらの感受性に影響を与える。休息中の呼吸は、最低限のエネルギーしか必要ではないが、運動中は単純に胸壁を動かすために相当のエネルギーが使われる。そしてこのために、補助的な筋を呼吸に参加させるなどという具合に、更にエネルギーが使われるのである。これらの筋には、肋間筋と腹部の筋が共同する他に、頸部の筋、胸鎖乳突筋、斜角筋がある。そしてこれらの筋は、呼気を助けるために腹部内圧を高め、横隔膜を上昇させる事で、より積極的な役割を果たしているのである。呼吸に要するエネルギーは、ある種の肺疾患では増大する、特に気管支炎、肺気腫、そして喘息では大きくなる。そしてその状態では、気道が狭窄しているので、息を吐きだすために大変な苦労をしなければならなくなるのである。
 全ての頸椎や胸椎の弱化は、人体の酸素吸収能に直接的な影響を与えるのである。それ故、人体の他の部位への正しい神経(エネルギー)供給が重要なのであるが、肺への神経(エネルギー)供給は、その倍も重要なのである。(以下省略)

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